Semble MCPでClaude Codeのコード検索を最適化する — トークン98%削減の仕組みと実践ガイド
Semble MCPとは
Semble MCPは、AIコーディングエージェント向けに特化した高速ローカルコード検索サーバーです。Claude CodeやCursor、OpenAI Codexなどのエージェントに「grepより賢く、RAGより軽いコード探索」を提供することを目的として設計されています。
通常のAIエージェントはコードを探す際に、grep・ripgrep・ファイル全文読込・embeddings検索を組み合わせますが、Sembleはそこを専用最適化しています。
「認証処理どこ?」
「save model の実装」
「Firebase初期化」
このような自然言語での検索で、必要なコード断片だけを高速に返します。
主な特徴
超高速なローカル処理
SembleはCPUのみで動作します。GPUは不要です。
- リポジトリインデックス生成:約250ms
- 検索:約1.5ms
トークン使用量の大幅削減
「grep + ファイル読込」と比較して、約98%少ないトークンで必要なコードにアクセスできます。Claude Codeを長時間・大規模プロジェクトで運用する場合、コスト削減への効果は非常に大きくなります。
セキュリティ:ローカル完結設計
公式の説明では以下が強調されています。
- APIキー不要
- 外部サービスへの通信なし
- ローカルパスで完結
インデックス生成・検索・埋め込み生成・BM25検索はすべてローカルPC内で処理されます。
Claude Codeへの導入方法
uvが必要です。以下のコマンドで追加できます。
claude mcp add semble -s user -- uvx --from "semble[mcp]" semble
インストール時はPyPIからパッケージを取得しますが、それ以降の動作はローカルで完結します。
Sub-agentとの組み合わせ
SembleにはMCP版に加えてCLI版も存在します。Claude CodeのSub-agentはMCPを使えないケースがあるため、CLAUDE.mdやAGENTS.mdにCLI版の利用を明記しておく運用が推奨されています。
Use `semble search` instead of grep for codebase exploration.
このように書いておくことで、複数のエージェントが一貫してSembleを使うようになります。
実際の使い方
# 自然言語での検索
semble search "認証フロー" ./my-project
semble search "Firebase初期化" ./my-project
semble search "問い合わせ送信処理" ./my-project --top-k 10
# 関連コードの探索(ファイルパスと行番号を指定)
semble find-related src/auth.py 42 ./my-project
他ツールとの役割分担
Sembleはあくまでコード検索専化ツールです。他のMCPとの役割分担を理解することが重要です。
| ツール | 役割 |
|---|---|
| Semble | 自分のコードを検索する |
| context7 | ライブラリ公式ドキュメントを取得する |
| filesystem MCP | ファイルの読み書きを行う |
| git MCP | Gitを操作する |
具体的には:
- context7 → 「Jetpack Composeの公式仕様を知りたい」
- Semble → 「自分のプロジェクト内のComposeコードを探したい」
という使い分けです。ビルド・lint・テスト実行・DB操作はSembleの範囲外です。
どんなプロジェクトに向いているか
特に効果が高いケース
- 巨大リポジトリ
- Androidプロジェクト(Jetpack Compose、Firebase混在、multi-module構成)
- AGENTS.md運用でSub-agentを多用している
- Claude Codeを長期・継続的に使っている
あまり必要がないケース
- 小規模なリポジトリ(数ファイル規模)
- 単発作業
セキュリティ上の注意点
Semble自体はローカル完結設計ですが、使う上でいくつか注意が必要です。
検索結果はLLMに渡される
Sembleが外部にコードを送信することはありませんが、Sembleが返した検索結果はClaude Codeを通じてLLMへ渡されます。
ローカルコード
↓ Semble検索(ローカル完結)
↓ 検索結果をClaudeへ渡す
↓ LLMが処理
つまり、Semble自体ではなく、LLMへの送信を考慮する必要があります。
安全な構成の例
セキュリティを重視するなら、外部通信のあるMCPを最小限にした構成が推奨です。
Claude Code
├ Semble (local)
├ filesystem MCP (local)
├ git MCP (local)
└ terminal (local)
機密コードや業務データを扱う場合は、Semble本体よりもLLM側のtelemetryやconversation retentionのポリシーを確認することのほうが重要です。
まとめ
Semble MCPは、Claude Codeを本格運用するエンジニアにとって導入価値の高いツールです。
- トークンコストの大幅削減(最大98%)
- 自然言語でのコード検索
- ローカル完結で安全
- Sub-agentとの組み合わせで効果倍増
grepで大量ファイルを走査していた部分をSembleに置き換えるだけで、エージェントの動作効率が大きく変わります。特に大規模プロジェクトやマルチエージェント構成では、早期に導入を検討する価値があります。